超音波関連の7回目です。
前回に引き続き、人の手で作られて利用されているものを題材に取り上げます。
今までは、超音波の伝播によって得られる情報を利用する情報的応用(医療超音波検査はまだ解説していませんが魚群探知機や超音波探傷検査など)をお話ししました。
今回から、超音波のもう一つの利用方法である「動力的応用」についてお話ししたいと思います。
超音波洗浄と言う言葉を聞かれたことはありませんか?
一時期(今でもあるかもしれませんが)、超音波洗濯機なるものがありましたが、
それに応用されていたものです。
また、メガネをお持ちの方はご存じかもしれませんが、メガネ屋さんに置いてある洗浄機、
これも超音波を利用した超音波洗浄機です。
この超音波洗浄機は超音波の作用の一つであるキャビテーション効果を利用しています。
ではキャビテーション効果とは・・・・?
超音波を液体に入射すると液体が激しく揺さぶられ、局所的に圧力が高い部分と低い部分が出てきます。
圧力が低い部分では液体中に小さな真空の泡ができます。これをキャビテーションといいます。
その後再び圧力が高くなり、この泡が押しつぶされるときに液体中に激しい衝撃波が発生し、
固体表面に付着していた汚れを剥離させます。
(東京超音波技研株式会社 超音波洗浄についてより)
超音波を当てることによりできた気泡のひとつひとつのエネルギーは小さなものですが、
それが一度に多量にはじけることにより強力な洗浄力を生むのです。
また狭い隙間に真空の泡が入り込み、目に見えない部分まで洗浄することができます。
最近では、超音波の周波数などを適切な条件にすることによって、
メガネなどの単純なものだけではなく精密機械を傷つけることなく洗浄することができるようになりました。
これが超音波の動力的応用の代表的なものですね。
その他にも超音波噴霧器や超音波加湿器、超音波カッター、超音波溶着機なども動力的応用となります。
そちらの話しは後ほど
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超音波洗浄機 TSI-UC2800 \3230
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